出会い系で女性とやり取りをしていると、文章だけではなく、電話などで声を聞く機会もある。
写真から受ける印象と実際に話したときの印象が違うこともあるし、「この人の声、誰かに似ているな」と感じることもある。
そんなとき、自分はある女性に対して、
「大山のぶ代さんに声が似てる」
というようなことを伝えたことがある。
自分としては、単純に「声が似ている」と感じたから言っただけだった。
ところが相手の女性から返ってきたのは、
「失礼な」
という反応だった。
こちらとしては悪口を言ったつもりはない。
では、なぜ「失礼」と受け取られてしまったのだろうか。
出会い系での会話という視点から考えてみたい。
自分としては悪口のつもりではなかった
まず、自分の感覚としては、大山のぶ代さんに似ていると言うこと自体を悪口だとは考えていなかった。
大山のぶ代さんといえば、長年にわたり活躍した有名な俳優・声優だ。
特徴のある声なので、声を聞いたときに連想する人がいても不思議ではない。
自分としては、
「特徴のある声だね」
「聞いたことがあるような声だね」
という程度の感覚だった。
ところが、言葉というものは自分がどういうつもりで言ったかだけでは決まらない。
相手がどう受け取ったかも重要になる。
今回の出来事は、それを分かりやすく感じたケースだった。
「似ている」は必ずしも褒め言葉にならない
人から、
「○○さんに似ていますね」
と言われた経験がある人は多いと思う。
自分が好きな俳優や芸能人ならうれしいかもしれない。
しかし、自分が似ていると思っていない人や、自分が目指しているイメージと違う人の名前を出されたら、微妙な気持ちになることもある。
つまり「似ている」という言葉には、かなり個人差がある。
言う側が褒めているつもりでも、言われた側が褒め言葉として受け取るとは限らない。
特に声の場合は難しい。
顔なら、
「○○さんに似ていますね」
と言われる経験が比較的あるかもしれない。
しかし、
「声が○○さんに似ている」
と言われることは、それほど多くない。
本人が自分の声をどう思っているかも分からない。
そこに突然、有名人の名前を出す。
思った以上にデリケートな話題なのかもしれない。
年齢のイメージまで一緒についてくる可能性がある
もう一つ考えられるのが、年齢のイメージだ。
人は有名人の名前を聞いたとき、声だけを切り離して考えるとは限らない。
顔。
年齢。
出演していた作品。
その人に対する世間的なイメージ。
そうしたものがセットで浮かぶ。
こちらは純粋に「声質が似ている」と言っている。
しかし相手は、
「私がその人みたいだと言われた」
と広く受け取る可能性がある。
もちろん、実際にその女性がどういう意味で「失礼」と返したのかは本人にしか分からない。
冗談だった可能性もある。
本当に嫌だった可能性もある。
ただ少なくとも、「自分が意図した意味だけが相手に伝わるわけではない」という点は覚えておいたほうがよさそうだ。
出会い系では普通の会話以上に慎重になる
出会い系では、まだ相手との関係ができていない段階で話すことが多い。
昔からの友人なら、
「誰々に似てるな」
と言って笑い話になることもある。
しかし出会い系で知り合ったばかりの相手では違う。
こちらがどういう人間なのか、相手はまだよく知らない。
冗談を言っていい相手なのか。
悪意がない人なのか。
どういう言葉遣いをする人なのか。
お互いに探っている段階だ。
その状態で相手の容姿、体型、声、年齢などについて踏み込んだことを言うと、想像以上に強く受け取られることがある。
「そんなつもりじゃなかった」
では済まない場合もある。
出会い系では、相手との距離感がまだ分からない段階ほど、こういう比較は控えたほうが安全なのだろう。
では、どう言えばよかったのか
今回のケースなら、有名人に例える必要はなかったのかもしれない。
例えば、
「特徴のある声だね」
「一度聞いたら覚えやすい声だね」
「声が印象に残るね」
くらいなら、特定の誰かと比較することにはならない。
もちろん、これでも相手によって受け取り方は違う。
それでも「○○さんに似ている」と断定するよりは、誤解される可能性は下がりそうだ。
さらに安全なのは、そもそも声について評価しないことだろう。
会話が楽しかったのであれば、
「話しやすかった」
「電話してみたら楽しかった」
「思ったより長く話せたね」
など、会話そのものについて伝えればいい。
こちらのほうが、相手も受け取りやすい。
相手から「失礼」と言われたらどうする?
ここも重要だと思う。
自分に悪意がなかったとしても、相手が「失礼」と感じたのであれば、
「声が似ていると思っただけで、悪い意味ではなかった。嫌な気持ちにさせたならごめん」
くらいで終わらせるのがいいのではないか。
そこで、
「なんで失礼なの?」
「大山のぶ代さんに失礼じゃない?」
「事実を言っただけだ」
などと議論を始めても、出会い系ではあまりメリットがない。
目的は討論で勝つことではなく、相手とのコミュニケーションだからだ。
自分の意図を簡単に説明する。
相手が嫌だったなら、その話題は続けない。
それくらいでいいと思う。
出会い系では「正しいか」より「どう伝わるか」
今回の経験で改めて感じるのは、出会い系の会話では、
「自分の発言が正しいか」
だけを考えても仕方がないということだ。
自分では褒めたつもり。
自分では冗談のつもり。
自分では悪意ゼロ。
それでも相手が嫌だと感じることはある。
逆に、自分では大したことのない言葉だと思っていても、相手にはすごくうれしい言葉になることもある。
コミュニケーションとは、そういうものなのだろう。
特に出会い系では、文章や短時間の電話など、限られた情報だけで相手との関係を作っていく。
一言の印象が思った以上に大きくなる。
有名人に例えるなら相手との関係を見てから
だからといって、誰かに似ているという話を絶対にしてはいけないとは思わない。
仲良くなってから、
「そういえば声が○○さんっぽいと言われたことない?」
と軽く聞けば、普通に盛り上がることもあるだろう。
相手から、
「私は誰に似てると思う?」
と聞かれることもある。
問題はタイミングと距離感なのだと思う。
知り合ったばかりの女性に突然言うのと、何度も話して冗談を言い合える関係になってから言うのでは、同じ言葉でも意味が違ってくる。
出会い系を長く使っていると、こういう小さな失敗がいくつも出てくる。
でも、その一つ一つが次のやり取りに生かせる経験でもある。
「失礼な」の一言から学んだこと
大山のぶ代さんに声が似ている。
自分としては、それ以上でもそれ以下でもなかった。
ところが相手からは「失礼な」と返ってきた。
最初は、
「そんなに失礼なことなのかな?」
とも思った。
今考えると、相手がそう感じる可能性は十分にあったと思う。
声を誰かに例えられること自体が嫌だったのかもしれない。
年齢のイメージが気になったのかもしれない。
単に軽いツッコミとして「失礼な」と返しただけかもしれない。
本当の理由は分からない。
だからこそ、自分の想像だけで相手の気持ちを決めつけないことも大切だ。
出会い系では、こんな一言でも勉強になる。
「似ていると思ったから言った」
それだけではコミュニケーションとして十分ではない。
相手がどう受け取る可能性があるのか。
そこまで少し考えてから言葉を選ぶ。
今回の「失礼な」という返事は、出会い系での距離感を考え直す、ちょっとしたきっかけになった。


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